チャーリー・パーカー

「バードは生きている〜チャーリー・パーカーの栄光と苦難〜/ロス・ラッセル著」という本があります。これ是非読んでほしい本です。

司馬遼太郎の「燃えよ剣」を読んで新撰組を好きになるが如く、この本を読んでチャーリー・パーカーを聴くようになりました。

20代の頃、ジャズっていうのは、なにやら楽器を演奏する者にとって高いハードルを感じさせる音楽でありました。もちろん大変な演奏能力が必要になってくるわけですが。で、いろいろ勉強しなくちゃならないのはわかっているんですが、どうにもジャズを聴いていても盛り上がってこない。ていうかたくさんありすぎて何聴いていいかわからなかったし...。そんな時にこの本を読みました。とても面白く、ビバップ誕生というあの時代の様子が伝わってきます。そうなると文中に出てくる演奏を聴いてみたくなる→CDを聴いてみる→イメージがより強くなる→もっと聴く→さらにイメージが強くなる...。といった具合に、どんどん引き込まれていきました。日本で売られているパーカーの音源の他、旅行で北米に行った時に音源を探してみたり...。

結果として、ビッグバンドジャズのドラムのスタイルからビバップのスタイルへの変遷なども耳に入ってきて、なぜああいう演奏なのかというのが身体でわかったように思います。まぁ演奏しろと言われてもできませんが(笑)

月並みですが、Jazz At Massey HallとかNow's the timeとか好きです。Relaxin at Camarilloなんかも彷彿とさせてくれます。

あのサックスの音を、生で聴いてみたかった。その場で繰り広げられる演奏に立ち会ってみたかった...。タイムマシンが存在するとしたら、チャーリー・パーカーを見るか新撰組を見るか、どっちか悩みます。

( 2006/01/20 )