Andre Ceccarelli
ここ1年くらい聴きまくっているのが「Andre Ceccarelli(アンドレ・チェカレリ)」です。フランスのドラマーであり、ドラムセットはヤマハ、シンバルはセイビアンを使っています。 この人のことは、2001年くらいから知ってはおりました。その頃六本木ピットインで演奏したりしていた「Four」というバンドで、Ameskeriという5拍子の曲にチャレンジしたのですが、これを巧みに演奏していたのがチェカレリでした。そして数年が経ち、私はなにやらその当時とは違ったドラムのサウンドを求めておったのですが、Jeff Ballade、Morten Lund、Martjin Vinkに加え、シンバルのサウンドに魅了されたのが、チェカレリでした。
SUDチェカレリの情報っていうのはあまり多くなく、ネットなんかではそれほど調べられなかったんですね。しかも彼は飛行機が嫌いだとかで、フランスから外に出ないらしいのです。それでも、ヤマハで彼のシグネイチャーのスネアが登場したり、セイビアンのシグネイチャー・ライド「Hot Ride (21")」が登場するなど、段々と彼の情報も増えてきました。そして2005年には彼の最新リーダー・アルバムとして2枚組「Carte Blanche」が発売。ドラムマガジンにもインタビュー記事が掲載されました。 いったいどんなグリップで、どんなストロークで、どんな楽器を使っているのだろう...。そんな疑問はDee Dee BridgewaterのDVDで解消されました。ライドはSABIANのRAW RIDE。ははぁ、なるほどと思いつつも、この人のサウンドの基本は、楽器ではなくタッチにあるのだなと感じます。タイム、ダイナミクス、タッチ・コントロール、アーティキュレーション...。要するに音に関するすべての表情が、クラシック奏者のレベルで表現されていると言っていいんじゃないでしょうか。
チェカレリは年齢の高いドラマーですが、いわゆる「枯れた」という感じではなく、繊細かつ大胆な演奏を聴かせてくれます。一度フランスに行って、目の前で聴いてみたい。ブルーノートにSylvain Lucで来てくれたら最高なんですが...。 ( 2006/02/18 )
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