ドラムの練習:教則本のススメ

最近、専門学校に入ってくるような人達でも、教則本を見たことが無いとか一冊も買ったことが無いという人がいます。もちろんそれでもしっかり叩けていたり、理解していればなんだって構わないんですが。


教則本って「地図を見る」感覚でいいんだと思うんですね。


「明日、富士山行ってみようよ〜。」

「あー。いいねー。」


そうなったら地図を見て確認するとか、ドライブする道を見ておくとか、そういうことしないのかなぁ。

しないんだな。車にはナビもあるし。とりあえず出かけりゃなんとかなるし、行けなくても別に構わないし、途中で変更したり帰ってきたりしてもいいのか。


あ〜そうか、今の若者にとって年上の人間は「ナビ」なんだ。


マジそうかもしんない。
あ、全然違う話題になってしまった。
これはもう少し考えて日記に書こう。


ま、教則本は眺めるだけでも大事です。
全部練習しないとしても、どんな事が一般的とされているのかを理解しておくことができます。そして、今までのドラマーがどんな練習をしてきたのか、目安もわかります。


「Stick Control」や「All American Drummer」など、古くからよく知られている教則本には、自分で学んでいくという気持ちにさせるものがあります。私がドラムマガジンなどに書いているようなものは、説明ばかりしてますので、基本的には全然反対側にあるものです。


音楽は自由です。ドラムも自由です。


もちろんすべてはアナタ次第です。
だからこそ、いろんな情報に目を通して、あとは好きなようにやりましょう。


ブラッと好きなように旅をすることもよいことです。
しかし、それでは入っていけない世界もあります。
その世界に気が付いたなら、地図を見ておきましょう。

旅をするのに、車の運転を憶えたり、飛行機の乗り方を憶えたり、外国語の挨拶を憶えたり。それは自然なことでしょう。


どんな教則本にも、著者のアイデアや先輩ドラマーの知恵が詰まっています。


一見簡単そうに見えても「オヤ?これはなかなか...」という練習ネタもあります。そして、音楽を聴いているだけでは判別しにくい奏法のウラが取れるという面もあります。


まぁ、教則本はどこかへ連れて行ってくれるわけではありません。自分の熱意をぶつけたり、何かを確認するために利用するという視点が良いのだと思います。


ドラミングの壁にぶつかったときにも、教則本は役に立つことが多いです。
自分でも気が付かないような習慣的な行動によって演奏の迷路に入った場合には、なんとなくこれで良いと思っている手癖的、習慣的な行動から抜け出すための地図となるからです。


ドラムの世界もずいぶんと広くなりました。世界地図を広げて「国とトシの名前全部憶えとけ」ってのも無理な話です。私がドラムを始めた頃なんて、せいぜい日本の白地図程度のものだったのでしょう。


今の教則本は「有名なドラマーのドラミング解説書」となりつつあります。内容も濃く、習得も大変に難しい。そういう意味では、教則本とエチュードとハウツー本と暴露本と解説書と、もう少し区分けをして考えた方がよいのかもしれません。


それだけ専門分野となったということですか。


これからの教則本は、学者の発表みたいになっていくのかもしれません。
すでにそうなっているという話もありますが...。


そのあたりを理解しつつ、教則本を活用することをオススメします。


いいのかな。こんなんで(-_-)
随時修正もありということで一応アップ。
乱筆乱文失礼つかまつりました。

( 2010/05/22 )