ライターのつぶやき:ドラムの階段

今の時代っていうのは、多様化が進んでいて大変です。全国紙にセミナーを書くと言っても、何をどう書くか、それは編集部の敏腕編集者達とのいろいろな打ち合わせで決まっていきます。


100人に食べさせて、全員がまた食べたくなるラーメンを作る。そんな理想もどこかにはあるのかもしれません。個人的には、近い将来、天才ライターとかが誕生して革命的な文章とかディレクションを見せてくれるなんてことがあってもよいとは思うのです。


綿密なニーズの分析とかマーケティングで、何を書くべきかを考える。なんですかそれは。プロの仕事じゃないですか。そこまでやらんといかんのか。そういう意味では、ちょっと文章が書けるドラム叩くおっさん、という甘えもあるのでしょう。あーいかんいかん。


多様化が進むということは、人々の立ち位置がそれぞれ違うということです。音楽に対する知識や技能、ものの理解の仕方など。「ドラムの階段」というものがあるとしたら、その人が立っている階段の位置によって見えてくるもの、感じるものも違ってきますし、見せるべきものも見せない方がいいものもあると思います。


そういう意味では、コンサルティングみたいな感じなんでしょうかね。今の講師とかライターっていうのは。そもそも人々のニーズの傾向がその方向なのかも。


ま、別にそれがどうしたって話でもあるんですが、私の場合は、セミナー=ゼミナールって感じで、自分で考えるっていうスタンスを大事にしたいなぁと。好きなことだから、好きなだけ自分で考えて、その上で人の意見や一般的なセオリーを確認したいと思うのですけれど。

階段の違いを越えるものは何か。

結局音楽の力になるんでしょうね。


音楽が世に広がり、原体験をするチャンスを増やす。それが一番大切なゼミナールなのかもしれません。


あーもっとナチュラルになろう。

( 2010/05/22 )