皮から水餃子
子供の頃から、餃子を作る手伝いはしていたように思う。たくさん作って、たくさん焼いて食べる。カリカリっと焼けた餃子を酢醤油につけて、ご飯茶碗の上に一度トスしてから、口へ持っていく。餃子から出た汁と酢醤油がご飯に少しずつしみ込んで、それもまたうまい。 水餃子は、自分で皮を作ると格段に美味しい。正確に言うと、焼き餃子は市販の皮を使ったり、出来合いの餃子を買ってきてもそこそこうまいんである。ただ、水餃子となると、皮がうまくできると、別次元の美味しさになるのだ。 <皮をつくる> ボールの粉に塩水を少しずつ回し入れ、菜箸などでザクザクと縦横に混ぜる。粉に水を和えるような感じ。そうして塩水を全部入れ、手で混ぜてゆく。まんべんなく水が行き渡るような気持ちで行う。このあたりを丁寧に行うと、捏ね作業全体がうまくいくように思う。ちなみに、ボールはガラス製のものがしっかりしていて作業もしやすい。100円ショップで買ったプラスティックのボールでずっとやっていたのだが、変えてみたらものすごくラクになった。 手首を中心に、混ぜながら捏ねていく。10分とか15分とか捏ねる。使っている粉にもよるが、捏ねるうちに弾力の具合が変わってくる。最初はどれくらい捏ねればよいかわかりにくいが、最初はクタクタになるまでやってみる(笑) よく捏ねると水分が全体に行き届いてくる。そしたらぬれたふきんかビニールに入れて寝かせる。30分とか1時間とか。某有名店主は一晩寝かせるという。私の場合は、寝かせている間に買い物に行ったり餃子の餡を作ったり。そして、餡を作り終わったら寝かせるの終了、という適当さである。 こね始めはボソボソしやすいが、寝かせるとしっとりとしてきて、包丁で切ると断面がツルツル。餡は、豚肉、ニラ、白菜もしくはキャベツを中心に、好きなものを入れてみる。高い食材とか考えなくてよい。個人的にはしいたけを入れるのが好きだが、あんまりいろいろ入れないほうがガッツのある餃子になる。ニラも無くてもよいと思うことがある。ひき肉2〜300グラムに、野菜2、肉1の割合で作る。肉汁がどうこうと言ってゼラチン状のスープを入れたりするのもよいが、野菜の水分を絞りきらずに使うと、しっとりとしたジューシィな餡になる。塩も適当。餡を捏ねながら、ちょっと舐めてみるとよい。やや塩が強いほうが無難に美味しいが、量を食べたい時には控えよう。そもそも餃子というのは肉と野菜が入っているものを酢醤油などタレをつけて食べるわけで、ちょっと失敗しても基本的に美味いものなのだ。料理店での美味しい餃子は、もっと上のレベルでの味を作っているし。 あぁ、書きながら食べたくなってきた。 肉をボールに入れ、塩と僅かに醤油、生姜やにんにくを好みで。ザバザバと捏ねる。1分くらいでよい。やや粘ってくる。野菜を加え、さらに捏ねる。3分くらい。とにかくやたらと捏ねるのがよいという説と、ほどほどでよいという説がある。私はザクザクとした食感が好きなので、餡全体がニチャニチャとまとまってきたらそれでよしとしている。ちなみに、肉は安い挽肉でよし。凝りたい人は肩ロースをちょっと大きめのコマギレにして叩いて使うとまたうまい。 ごくシンプルに豚肉、ニラ、白菜と少量のネギと生姜。金があればいろいろ入れてみるのもよし。餡ができたら皮を作る。寝かせた生地は、よりしっとりとして、うまくいくとツヤツヤしている。全体を4分割くらいして、マーチングのスティックくらいの太さの棒状に延ばしていく。1.5センチくらいで切って、切った面を上にして手のひらで押しつぶし、麺棒で延ばしていく。麺棒は20センチくらいが使いやすい。全体をのばすというより、端をつぶしていく感じ。餡を詰めて皮を合わせると、合わせたところは倍の厚さになるので、皮の外側(ふち)が薄く、中が厚いほうがよい。あんまりベローンと平べったくしなくてよい。焼き餃子ならば、少し薄めに作った方が焼き上がりがパリパリして美味しいが、水餃子の場合は、皮の厚い部分があったほうが食感が心地よいと思う。 生地をコマギレにしたところ。包丁で切るのではなく、
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