醤油

 子供の頃から、醤油があると何かがスムーズになる感覚がありました。身体の調子が悪いときも、醤油をほんのひとくち口にするとシャキッとする。なんというかやる気になるというか。塩気でカツが入るのか...。煮物の醤油の香りってのもたまらないですよね。夕暮れにどこからともなく匂いがしてくる...。あぁお腹すいた〜!あぁそうか、食欲を刺激されて元気になるのでしょうか。

 10代の頃は、醤油をご飯にかけて食べてみたくてたまらない時期がありました。駅弁なんかについてくる、魚の形の入れ物に入った醤油とか、ああいうのがご飯にかかった部分とかうまいじゃないですか。ご飯に醤油をかけたやつを腹一杯食べてみたい、みたいな。でも、家でそんなことやれば「なにやってんの」と言われるだろうと。で、小皿にちょっと多めに醤油をついで、おかずをご飯に載せるついでに醤油をご飯にたらす。醤油はあっという間にご飯茶碗の底の方に浸みていってしまうのですが。でも、その醤油が通ったところをほじくり出して食べるのが楽しかったですねぇ。大人になってから、遠慮無くご飯にかけたところ、かけすぎるとちっともうまくないのだなと、至極当然のことを勉強いたしました。

 今は店に行くといろんな醤油が置いてありますね。通販で買えるものも含めると、相当な選択肢があると思います。刺身にあうもの、煮物にあうもの、普段使い、ちょっと贅沢なものなど。旅行や仕事で地方に行ったりして、醤油を置いてるところがあると、つい買ってしまいます。そういう時は大抵味噌も一緒に買うわけですが、早く家に帰って食べてみたいとワクワクします。

 醤油といえば、お皿にしょうゆをドボドボ入れて、使い切ることなく流しに捨てることになる...。あれはいただけない。お店で同伴した人の小皿に入れるときに、ちょっとしか入れないとケチな感じがしますけれど、足りなくなったらまた小皿に入れたら良いのです。

 醤油の存在は本当に凄いなぁと思います。あぁ日本中の醤油を食してみたい。

( 2009/02/10 )