くう(和食・大塚)
東京都豊島区南大塚1-48-9
TEL:03-5978-4557
営業時間:17:30~22:30(L.O)
定休日 :月曜・日曜

 大塚と言えば、こなから、串駒、江戸一、なべ屋など有名店が多い。とはいえ、なんとなく行きづらくご無沙汰しがち。数年前から人気だというこの店は、なかなか予約が取れない様子だが、ゴールデンウィーク突入したてのせいか、運良くはいることができた。
 店内には7人ほどの宴会的な団体と、カウンターに2人。団体はほどなくして帰ってしまい、かなり静かな状況で料理をいただく。エビス生を頼むと、突き出しに蓴菜(じゅんさい)が。これがウマイ!なんとも言えない。もうこれだけで、この日が約束されたようなものである。あぁこの感じ久しぶり〜。メニューを見ながらあれこれ頼む。そういえばなぜか刺身を頼まなかった。この店は出汁がうまいと聞いていたからか。次に出てきたのは「塩水 生うに」。うにの甘さや味のふくらみがたまらん。酒だ酒だ〜ぃ!酒もってこ〜ぃ!となる。次は「のれそれと水茄子」を使ったサラダ。こんなに歯ごたえの良いのれそれは初めて食べたかも。水茄子も実にうまい。このサラダ、和えてあるドレッシングの脂で、のれそれを口に含むとなにやらホルモンやギャラについているプルプルとした脂身のような愉悦を感じる。
 酒は開運から。白岳泉を吞みたかったが品切れ。自分は波瀬正吉好きだが、ふだん店ではあまり開運は頼まない。ただ、酒は保存や、料理との相性で変わってくる。この店で飲むとどんな味なのだろうと思ったのだが、実に良かった。うまい。たけのこ木の芽焼きが運ばれてくる。山椒がたまらん。ちょっと甘辛い味付けだったが、酒とのバランスがよかったなー。
 そしてすっぽん。「天然スッポンスープ蒸し」とある。すっぽん...。どうなのかなと思ったが、実にうまかった。そう、すっぽんの味なのだ。あぁこれが1200円とはありがたい。酒がススムススム。次に天麩羅。衣も揚がり具合も良し。ウコギやウドはもっと山のように食いたい。あぁ酒がススム。
 この日は、開運の次になんだったか、おりがらみを頼み、「メニューの他になにかありませんか?」と訪ねると、福島の「蔵太鼓」を出してくれた。これが今まであまり飲んだことのない感じで、ある種の辛口なのかな。とてもうまかった。料理とも良く合う。
 ほたるいかには、酢味噌がた〜っぷりついてきた。こんなにあってどうすんのと思うのだが、いわゆる「ソース」としての味噌というより、これだけ舐めても酒が呑める。ほたるいかは、もう蟹ミソかよっていう深い味わい。次にタコ。ごくかるく茹でたか蒸したかという具合。あぁもうメニュー全部頼みたくなる!
 刺身を頼めばよかったなぁと思い始めたころ、「京小松菜とコロ煮浸し」が運ばれる。一口すすって唸る。うううぅぅぅ!これは俺の大好きな京都黒川の菜っ葉を思い出させる...。うぅ実にウマイ。コロというのは鯨の脂とのことで、関西ではおでんだねにもするもののようですね。あぁこの出汁と菜っ葉のバランス、そこにコロの脂が加わって...。あぁ黒川のおっちゃんおかあさん元気かなぁ。
 そして最後にシメ。これもメニューにはなかったが、なにかありますかと聞いてみると、もずく雑炊と白魚雑炊があるという。白魚雑炊はタマゴも入ってコッテリと満足感たっぷり。いやしかし、もずく雑炊のこの旨さもたまらん。なんつうか言葉にできん。ただのアッサリスッキリではなく、滋味に溢れているというか...。言葉にできないならこんなもの書くなと我ながら思うけれど。
 最後にみかんジュースを出していただきましたが、優しくふっくらとした美味しさでした。こういう満足感はなかなか無いです。本当に美味しかった。良い店です。大塚恐るべし!(2009年4月)

大塚駅南口から歩いて5分くらいでしょうか。


この店では最初から日本酒でもいいかも。


じゅんさいで、心も身体も食べるモードに


塩水 生うに


のれそれと水茄子のサラダ


おりがらみを一杯


たけのこ木の芽焼き


別角度(笑)


すっぽん!


こんなに身が!


豆腐もネギもうめ〜!


天麩羅


揚げ忘れてました〜と追加!


ほたるいか。味が深い。


タコ。文句無し。


日本酒3合の後、熱燗に。


京小松菜とコロの煮浸し。大満足!


白魚雑炊。うめ〜!


もずく雑炊。とまらない〜!


お新香も気が利いてます


最後にみかんジュース。ごちそうさまでした!

(※この画像は元サイズ2倍になってます。ダウンロードして拡大をお楽しめます。楽しまないか(笑))

( 2009/05/05 )