ルソー

眠るジプシーの女/Henri Rousseau(1844-1910)
ニューヨーク近代美術館(MOMA)にて


ニューヨークのMOMAに行ったときでした。メトロポリタンで絵を見すぎて、そのままMOMAに来たため、なんとなくボンヤリ見ながら歩いておりました。そして通路を進んでいくと、ある絵が目の前に広がりました。ボンヤリ感から、いきなりハッと目を見開くような衝撃。それがルソーの「眠るジプシー女」でした。

小学校や中学校の教科書でもお馴染みの絵なんですが、原画を見てビックリでした。

「この大きさなのか...」

原画を見るということの意義は、画家本人が対峙したそのものの大きさを感じられるということだと思いました。なぜこの大きさなのか、なぜこの色遣いなのか、そういうことの理由が原画を見ることで伝わってくるように思うのです。何を描こうとするのか...。言語的な内容を持った絵もあると思いますが、絵は絵としての表現力を持っているのだなと強く感じさせられました。

ルソーっていう人は、20年間以上もパリで税関職員をやっていたそうですね。余暇に絵を描いていたらしいです。代表的な作品は税関を退職した後、50歳以降に書かれたものらしいのです。

また直にこの目でみたいものです。

( 2005/12/03 )