アイランドキッチン風作業台

これが全体。手前のパネルの取り付けの適当さと、木ねじのモッコリが笑えます(笑)


蕎麦、パスタ、うどん、パンなど、我が家では粉物料理をよく作る。

机なんかもそうだけれど、作業するスペースっていうのは広い方がいい。200Gのハードディスクにアプリがひとつしか入っていない状態とか、なんだかくすぐったく気持ちがいいものだ。

そういった意味で広いスペースと、我が家のキッチンまわりをすっきりさせたいという気持ち、そして嫁があるとき口にした「大理石が粉物の作業にはいいらしい」という一言...。これをキッカケにアイランドキッチン風の作業台の製作に取りかかることになったのであった。

せっかく作るのだから、大きく作らなくては...。簡単なスケッチからイラストレーターでの作図、材料の切り出しまで、熱帯夜にクーラーの効かない暑い部屋で作業が進む。1800×800くらいから始まって、同時に部屋の模様替えの意見も出てきたりして、最終的には1600×600に落ち着いた。そして、大理石についてネットで調べ始めると、これが実になかなか面白い。大理石なんていうと成金趣味っぽくて嫌だったのだが、磨かれた石の表面はなかなかに美しい。街中を歩いていても、建築物の素材にばかり目がいく始末。

ところが、大理石もこの大きさになると強度の問題から厚さも大きくとらなくてはならず、なかなかに高価。使いたいと思った石が洋菓子店などでも使われるイタリア産ビアンコ・カラーラというもの。日本ではこうした原石を加工する工場が岐阜に多いみたいで、東京まで送ると結構な送料がかかるケースもあった。

何度か設計を考え直しながら、天板のすべてが大理石なのはカッコイイけれど、実際には熱い鍋とか焼けたフライパンとか食器類とかの上げ下げも考えると、一部を焼いた杉板にしてはどうかと思い、大理石の面積を1200×600にした。これでも作業するにはかなりの大きさである。石に関しては、いろいろ調べた結果林石材さんというところにお願いすることになり、ミロのヴィーナスだかにも使われているというギリシャ産のペンテリコンを使用することに決定。在庫の関係と言うことで、ここには書けないほどの価格で提供していただくことができた。

それにしても材料の木が高い。見た目や剛性からホワイトバーチの合板を使いたかったが、価格的に断念。実家に余っていた材などもフル活用したリサイクル製作となったのであった。結果として設計時からは材の厚みや若干の木の反りなど含め、加工と製作はかなり大変であったが、なんとか強度も確保できた。

途中、作業がラクになるかと思って電動ドライバを使用したところ、ドライバのトルクで手首が腱鞘炎になってしまったり、届いた天板が輸送中に割れていたりなどいろいろ厄払いもあった。まぁ急ぐものではないということでノンビリやっていたが、ようやく完成。

パネルを開けると酒関係。百年の孤独があるかと思えば角瓶も(笑)綺麗に並べなきゃ。これで、ちゃぶ台から動かずに酒が取れるようになりました(^^)

キッチン側はオープンな棚。引き出しは奥まで入れても全部入らず隙間があります。素晴らしい素人工作。まぁ、密閉すると湿気が籠もりますから(笑)大理石の白と焼杉の黒がなかなかに気に入っております。

まぁ、この画像は見た目の良いモノを選んでおりますので、実際もっともっとラフな作りであります。まぁいろいろ失敗な点もありますが、こうして作ると楽しいな〜。なんつっても大理石天板は雰囲気があっていいです。

さて、バンバンうどん打って餃子作ろうっと。

( 2006/08/19 )