makito's voice

2001年09月16日
タチー

  • ユーミンのアルバム「Acacia」のスタジオ・レコーディングがWowowで放送され、それを録画したビデオをベースの高山氏より借りることができた。ユーミンのナレーションによるメイキング+スタジオライブという構成で、前半はビニー、後半はマイク・ベアードが登場している。1曲目が始まると、うわーなんてすばらしい演奏だろうと目を見張り、音もよいと感心させられる。グレッチに変えてからのビニーの中では、好きな部類の音。ともかく流石に素晴らしいと評されるミュージシャンばかりが揃っているだけあって自然で的確な演奏だとウットリしていると、次の2曲目が始まる。イントロはホーンセクションから始まる。アレンジは参加しているジェリー・ヘイによるものだろう、これも気持いいな〜なんて思っていると、ホーンのリフが終わった次の瞬間にビニーのピックアップ・フィルインが...。
  • タチーー
  • スネアとハイハットによるこのフレーズに、頭をぶん殴られたような衝撃を受けてしまった。かつてこれほどの衝撃を受けたことは無いというほど。完全にノックアウトだ。スタジオ・ライブという形式であって、スタジオ内には何人も屈強のミュージシャン達が並んでいる。その中にあって、この「タチー」は、その後の曲の進行を示唆し、そして全員への号令として完璧に機能している。この「タチー」には緊張とリラックス、タイトとルーズ、音色とパルス、あらゆる表情が入り込んでいると感じられ、何度聞いても胸がドキドキし、ズガンズガンと脳味噌を揺さぶられる。
  • 理屈ではなく、もう体が反応してしまう。これは実にすごい。人生に対して完璧に真っ正面を向きたい気持にさせられた。タチー。