makito's voice

2001年09月30日
ゴム

  • いったい何だったのだろうか。というか、なんなんだろうか。俺が何をしたというのか。俺はなにか制裁を受けたとでも言うのか。まぁ、確かにB型B型と言われるほどに、自分勝手でマイペースで短気で怒りっぽくてムラがあって気分屋で仕事も細かくやってみたり大雑把だったり日によって演奏も随分変わったり、そりゃぁ世の中の、特にA型の方々にはご迷惑もおかけしているでしょうよ。でもね、そりゃあないでしょう。
  • 今日は夕方からレッスンが立て込んでいたので、今のうちにと、昼過ぎに西新井駅前まで飯を食いに行きました。そこは、肉入りタンメンが旨い店です。で、最近味噌ラーメンを食べたくなることが多く、そういえば先日もここで味噌ラーメンを頼みました。店にあった新聞を広げ、テロ関連の記事に釘付けになっているところに「お待ちどう」との声。どんぶりがドンと置かれ、早々に記事を読み終えて広げていた新聞をたたんで見えたものは塩ラーメン。ガーン。そう、そんなこともありました。ところが今日は、もっとひどかった。
  • ゆっくりとハッキリと「ミ・ソ・ラーメン」と伝えた俺は「ハイ、ミソね〜」と厨房に伝える声を聞いてあぁ今日は大丈夫だと思い、またもや店にあった新聞を広げ、長嶋引退の記事を読んでいた。新聞を読む片隅に、野菜を炒める音やスープを加えて炒める音が聞こえ、茹でた麺のお湯をきる動作が見えてすぐに「ハイお客さん」という声。プロ野球に興味のない私は、その時点ではテロ関連の記事に釘付けになりつつ、急いで読み終えてラーメンに向かう。味噌である。そう、今日はちゃんと味噌だった。ラーメンの上に載っていたもやしはシャキシャキしておいしい。しかし、ちょっとスープが濃い、というかなんかバランスが悪い。そして、麺がいつもの麺と違うような気がした。そうはいいつつも、腹も減っているし、その辺の店に比べたら充分に旨いなとか思いつつ、食べ進んでいった。
  • で、何口か食べた頃である。箸で掴んだ、もやしと麺の合間に、なにか黒く薄いモノが見えた。口に運ばれる瞬間、その黒いものを見て「あっ海苔だ」と思った俺。でも、口に入れた瞬間に、そんな筈も無い、味噌ラーメンに海苔なんて、それも半端なサイズ。おかしいなぁと思った途端、口の中にある味が広がった。その味は実にわかりやすいものだった。うわっと思って口から出し、見てみるとそれはゴム。というか、質感は使い古したガスホースの外側を煮込んだようなもの。色は真っ黒。噛んだことによって細かく崩れ、口の中に強烈に味を残した。弾力がある活きのいいゴムならばまだましだったかも。結局、いろいろあって特に店の人には直接言わなかったが、ほとんど残して店を出た。もう気持ち悪いのがまだ直らないし、なにか飲み込むとオエッという気持になる。今日という日は、本当に悲しい日であった。