makito's voice

2002年03月29日
健康と料理

  • 先日、めでたく38になりました。うぅむ。酒呑ましてくれたり一緒に呑んでくれたりメッセージや金品(笑)をくれたみなさん、本当にありがとう。これといって強い目標感など実はあまり無いのですが、後輩や先輩、友人知人、相棒なんかと話していたらば、やはり自分は天性のアンテナみたいなものがピーンときた時の行動が一番自然で、そして自分にとってそれが後にもつながっていくものであると感じる。そういうときはもう考えずに突進して行っているし、考えてどうしようかなーと言ってるときはやめておけ、という感じなのだけれども。もちろんそうは言っても種まきはしなくてはならぬのだがねー。
  • 西麻布の路地裏。マンションというよりは雑居ビル的、エレベーターもすごく小さい。そんな場所に、憧れの分とく山はあった。店は思ったより小さく、厨房も最小限に押さえ、客側のスペースに回している感じ。白木のカウンターに座ると、ほどなくして料理が運ばれる。最初の一皿でもう納得だ。2皿目には、この料理には酒だなと、外を歩いてきて身体が冷えてしまったこともあってすぐに燗をしてもらう。料理は比較的速いテンポで、食べ終わるとほどなく運ばれてくる。ひとつひとつの料理が実に小気味よく、クイクイと酒が進む。品数も結構な量である。
  • そうして最後にご飯と汁。実はここで最初におしんこが運ばれてきたが、相棒が酒を呑みながら、ご飯が来る前にお新香をたいらげてしまった。そして「お新香おかわり」をねだったのである。それを横目で見ながら、分とく山でお新香おかわりってのは凄いなぁなんて思っていたら、ご飯を食べながら儂のお新香も在庫が切れてしまった。するとすぐに儂のところにもおかわりが運ばれてきたのだ。食べるペースも呑むペースも速かったせいだろうか、おしんこの状況を見ては、料理長の野崎氏がおしんこお持ちして〜と厨房へ声をかける。わんこそば状態。もうお腹一杯と思っていると、あと少しですから食べてしまいませんか?最後にお焦げは如何ですか?と言う。あー欲しい欲しいと子供のようにはしゃぎ、結局おしんこ4杯、ご飯4杯(茶碗小さめ。当社比)食べてしまった(笑)。なんちゅうか定食屋にいるかのような振る舞いであったが、野崎氏がにっこりとして、優しい表情でお焦げを茶碗に盛ってくれるのを見て、こりゃぁ料理が旨いとかじゃなくて、本当によい店だなと思った次第。
  • 儂は常々、店という場所ではこういうものを食べたいとずーっと思っていた。口に入れた瞬間に安心感があって、身体にスーッと入っていく。野崎氏が書いたものをネットで少しだけ読んでみたが、健康へ導くのが料理人であるという。そこには、塩分も身体に自然な程度があるのだと書いてあった。なるほど。あの料理を食べてそれを読むと、実に説得力がある。ガッドを聴いてやる気になるのと同じ気持ちになった。やっぱ勇気と愛があるんだなぁ。長いこと一度は行ってみたいと思っていた店だったのだけれど、実に心が温まる場所であった。こんな機会を持つことができたことに、心より感謝。
  • 余談。風呂が壊れて沸かせなくなった。ピンチ。シャワーは使えるのでなんとかなるが。これを理由に銭湯にでもいくかと思ったが、銭湯ってのも結構高いんだよなぁ。