makito's voice

2005年03月13日
価値観

  • 価値観の話その2。ドラマー中野が事務所に来たときに「元気になりますよね」というキーワードを置いていった。そういう意味でいうと、iPodは元気になる。確かに。もんじゃもしかり。ドラムもしかり。元気が出るもの、エネルギーが出るもの、明るい未来を感じさせるもの、目をつぶると暖かさや熱さを感じるもの、そういう判断でよいのかもしれない。
  • NHKの今朝の番組で、今年の2月にNYのセントラルパークで行われた「The Gates」のドキュメンタリーを放送してました。セントラルパークに7500個のゲートが立ち並び、オレンジ色の布地がたなびいてました。これはクリスト&ジャンヌ・クロードが構想26年、個人資産を中心に21億かけて行なったというものです。すごいもんです。ただ、なんていうかよくわからないなぁと思うところもあって、しかも21億円ってすごいなぁと、舞台裏にも興味があったのでしばらく番組を見てました。すると彼らが「NYの人はよく歩く。それを拡張するんだ。その歩くという行為でみんなが結びつくんだ」みたいなことを言っていたんですね。へぇ〜と思いました。そこが根っこなのかと。これ、やっぱり凄いことです。セントラルパークでインタビューを受けて「くだらないと思っていたけど、実際に見てみるとダイナミックだ」と言っていた人もいました。これもまた「元気になる」ものなのかもしれない。確かに人種や世代に関わらないところにあるものとも言えるし、人々に残る共通の出来事としてのアートなのかもしれない。自分の目でその場で見たかったなぁ。
  • そうやって、昨日も書いた価値観ってやつを考えてみると、どうやって人を元気にさせるかという命題ももちろんだが、そもそも自分は「何によって」元気になるんだろう。好きな音楽、うまいもん、カワイコちゃん、夜中に送られてくるファックス...。最近はちょっと変わってきているけど、コンピューターとかネットなんかも「元気が出る」ものではある。要するに面白いものとも言えるんだけど、お気楽な娯楽=元気が出る、とも限らず、悲しい物語でも元気が出たり、仕事で難問を抱えたりすることで元気が出ることもある。同様に「便利なもの」=元気が出るとも限らず。工業化が進んで豊かになった今、後戻りはできない、なんていう台詞はよく聞かれるが、実は人間は便利なものが好きと言うよりは、今までの時代は便利=およそ=元気が出る、だったわけで、実は本当に機能的かどうか、本当にカタログ的なスペックが高いかどうかよりも、やはり真に元気が出るかどうかを求めていて、実は今後は不便でも元気がでるものがあれば、それを選択するのではないかと思ってみたりする。
  • まぁ、こうやって書いてみると、今までも自然に考えてきたことではあるけれど、今何をすべきなのかという視点で見直してみれば、実際の行動としての答えはすぐに出てくるようでいて、まだまだ遠いようでもあり...。