makito's voice

2007年06月05日
塩谷哲トリオ 〜山木秀夫〜

  • 昨晩は、若者ドラマーふたりとブルーノートで山木秀夫氏を観に行ってきました。若者ドラマーとは中野正敏と木島弘平、今現在ドラマガのセミナーに登場している二人。中野君は某専門学校に入ってきたときにすでに素晴らしいドラミングを身につけており、最近では「凛として時雨」というバンドでかなり人気が出てきている様子。木島君は現在リズム教育研究所の研究生で、これまたあらゆるドラミングを自分の耳で理解していて、しかも的確に演奏できる。ふたりとも本当に練習をよくやっているタイプで、しかも頭もよく使っている。無論若さもあるけれど、自分が同じ年齢だった頃を考えると本当に恐るべき実力。そもそも講師と生徒、というスタンスで知り合ったものの、もはや私はただの酒飲み相手となっている。ま、そんな流れの中で、山木秀夫氏は見ておけ〜と言っていたところ、今回のブルーノート、塩谷哲トリオとなったのでありました。
  • 「Eartheory」という塩谷氏の最新アルバムをドラムマガジンのCD評で担当させて頂いた時に「おや、今度の山木氏はちょいとひと味違うぞ」と思ったわけです。シンバルやセットのサウンドの違いもあるのですが、なんというか演奏そのもののスタンスといいますか。これはきっとベースの井上氏との相性なのだろうかとも思い、ライブではそのあたりも見ておこうと。
  • 我々が見たのは最終日のファースト。木島君が昼前から並んでくれていたおかげで、整理券1番をゲット。ステージ正面ドラム真ん前に座り、待つこと1時間半。ブルーノートはこれがツライ。山木氏のセットは、Sonor Designerシリーズの18"BD、10"TT、14"FTにSlingerlandの14"×5"スネア。クロームメッキのアレです。シンバルは、パイステやOLD KやOLD A(?)らしきものが混在。ライド2枚仕様でした。ま、セットの内容はドラマガの編集部が取材とかしてるんじゃないでしょうか。セッティングっつうのも大事なポイントではありますが、山木氏の場合、同じ楽器使っても同じ匂いはまったく出ないでしょう。まぁどういうサウンド構成なのかはしっかり押さえときましたが。
  • 全体としてはトリオのアットホームさを感じさせる演奏でした。かなり小さな音量で演奏していましたが、山木節は健在、やっぱりなんつうか不思議な魅力が詰まりまくったドラムだなぁと嬉しくなりました。井上氏のベースは予想よりも温和というかなんというか、あの感じがあのドラミングを呼んでいるだなぁとも思います。山木氏が、ベースやピアノの何を聞いているのかが見えてくるようで、あのトリオの関係は面白いですね。いやー音楽って不思議。んでもって帰り際に、ホンモノの今井美樹を至近距離で見て、なんだか佐藤準氏時代のアルバムと、あの中での山木&青山ドラミングを思い出しながらご機嫌で帰った私なのでありました。