makito's voice |
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2007年09月22日
消費者のための価格が 399 ドル
そうだ。アップルはかつて iPod でやったのと同じことをまたやっているのだ。初代の 5GB iPod は 2001 年に 399 ドルで発売された。今や 16GB iPod touch が、そう、 399 ドルで売られている。アップルはこの価格を消費者の要求と利益に基づいて設定しているのだ。つぎつぎと機能を加えることにより、消費者が買いたいと思う価格は価値をベースにしたもの(value-oriented price point)により近づいていく。それでもなおアップルは、新しくて、もっと欲しくなるような製品を従前の価格で出すのだ。こうしてアップルがエンジン全開で走り続ける限り、どんどん利益を出し続ける。残りの携帯電話機メーカーはどうしたらいいのかと頭を悩ますことになる。 * * * 携帯電話業界に価値転換をもたらし、iPhone を本流製品とするために考え抜かれたのが 399 ドルだという視点は大変興味深い。家電製品が大衆商品となるためには 600 ドルが分水嶺だといわれたものだが、Jobs のイメージではそれが 399 ドルということか・・・下げ幅の 200 ドルが問題なのではなく、399 ドルという価格が重要だということなのだろう。 |