makito's voice

2010年05月05日
ギター理論読本/矢堀孝一

  • 巷でThink Difficultチームと呼ばれつつある我々の「赤本」こと「もっとドラムがうまくなる7つの最強プログラム」にも登場してもらっているギタリスト矢堀孝一の本が出ました。その名も「ギター理論読本」。とても良い本です。何を言おうとしているか、それはただ解説でも無ければ、エッセイのような音楽演奏周辺のニュアンスを伝えるというものでも無く。何をすることが大事なのか。何に一番集中すべきなのか。それを微塵もたじろぐことの無い圧倒的かつ時として愛のある語り口で読む側に提示してくる。これはやはり本人がちゃんとやっているということ、その積み重ねからくる説得力ですな。3年前、自分がFeel&Loigcという連載をドラムマガジンで始めた頃に「読んでるよ〜」と言ってくれていた彼だが、あそこでやりたかったことを数段上手い形で文章にしてやがる。ニクイね。自分だったらここは断定できないな...、あっここはこう展開するからここに戻れるんだな...なんていう彼の真骨頂とも言うべき論法は読んでいてとても面白く、そしてなにか最終的に活力を感じさせてくれる。そう、この人こそサラブレッドだ。書き口も雄山っぽいし(笑)まぁ自分にとっては、今まで飲んだりしながら彼を目の前にして繰り広げられてきた、あれこれとした音楽話が走馬灯のように思い出される本でもあり、ギタリストだけでなく、ミュージシャンだけでなく、誰でも読んで楽しめる本だと思う。

    どなたでも楽しめる音楽読本と言えるであろう!

  • この本を読んでいて思ったのは、俺はロックでもジャズでもなく、実はソロピアノという演奏形態が一番好きなのかもしれないな、とちょっと思った。楽器の表現としてはギターに一番魅力を感じるけれど。で、ドラムは何が好きかって?ひょっとしたら、自分で自分の脳内音楽の伴奏をしているのかもしれない。ドラムはそれができる。
  • この本を見たうちの嫁さん。同じ担当者なのに、ずいぶん表紙とかチカラ入ってるね〜!全然いいじゃない!だって。同感。おいKT!自分の好き嫌いを作品の仕上がりに出すんじゃねぇよ!ま、矢堀はこういうところ丁寧に時間かけていくのがうまいからな、丁寧に教育したんだろう...。それにしても著者が編集者教育しなきゃいけないってどういうことだ。この原稿なら、本にするもっと良い形もあるだろうに...。ま、しかしこの本は体裁など関係の無い本質的な良さがあるからな...俺の好みで勝手に装丁批評するものでもないが。