makito's voice

2010年07月06日
京都Iwasabiさん

  • 最近、ツイッターで山登り関係の人達とのやりとりをさせてもらっている。実に愉快で面白い人達ばかりだ。それもそのはず、山やギア(道具)関係について調べてみればすぐに辿り着く重鎮ブロガー達も多く、みなさん自由闊達で機知に富んでいる。山登り1年足らずの自分ではあるが、袖すり合うことができてとにかく感謝が多い。音楽をやっている人達の中にも素晴らしい人達はたくさんいるが、やはりまた別の活力を感じさせられる人達が多い。
  • さて、そんな人とのお話し。先日大阪に行ったときに、何年かぶりに京都に寄りたいと思った。鷹峯の周辺や、いろめしの黒川とかどんな具合かなと常々思っている。大阪から小一時間、京都へ着くと予報では雨だったが晴れ間が出ていた。昼前になんとか鷹峯に着き、千本通りのたんぽぽラーメンを食べ、ブラブラ散歩する。松野醤油の横の細い道を入っていくと、草木の匂いがムンと強くなる。少し下るように進み住宅街を歩く。暑い。鏡石通の向こう側にはお山さん。来るときのバスから、このお山の南側にも大文字焼きの火床が見えていたな。庭園風の峰玉亭というところを少しのぞかせてもらう。見たことのない花や草木。盆栽ってのも面白そうだなと思ってみたり。道を戻って鷹峯の農家を探して歩く。どの辺だったか...いつもなんとなく歩いていると軒下で野菜売ってるところがあったりしたのだが...。あれれ。なんだか見つからない。それにしても、住宅が密集して畑の肩身が狭そうである。なんてこった。枝豆、きゅうり、茄子、キャベツ...。キャベツの畑に蝶が飛んでるなんてことは、昔は足立区でもよく見ることができたのに..。木々や草花、田んぼや土を見なくなると人間おかしくなるでホンマに。諦めて松野醤油に戻って味噌やら醤油やら分けていただく。重くなったザックを背負って、諦めたはずがまた歩き出す。往生際が悪いのだ私は。もはやなにも考えず、感じるままに歩いたら、あっという間に農家に付いた。万願寺とうがらしを手に取ると、農家の親父さんが出てきて「このトマト食ってみぃ!こんな味が出たのは初めてや」というので、買ってみる。近くの神社で荷物を整理しながらひとつ食べてみる。コラウマ!

    鷹峯に到着

    たんぽぽラーメン。少し味変わったかな...。焼き飯うめー。

    松野醤油

    裏道を歩く。ここなんだか好き。

    昔は足立区にもこんな畑がたくさんあったなぁ。

    こうしてキャベツを見るのが久しぶりであることに気がつく。

    農家でわけてもらったトマトととうがらし。

  • さてここからが本題。この日、ツイッターでいつも優しくお相手をしてくださるiwasabiさんという方と、夕方に対面の約束をしていたのである。この方はご自分のプロフィールなどで低山のハイク中心と書かれているが、なかなかにこまめに行動されていて、京都の大文字山での動画や福井の山の写真など拝見し興味をそそられる。京都でお会いできそうとなり、天気が良ければ大文字山に登ってみたいと思っていたが、予報は雨、ならば軽く飲みにしましょうとなっていた。ところがこの日は雨どころかどんどん天気がよくなり暑くなってきた。鷹峯で用事を終えたのが13時過ぎだったろうか。天気が崩れる気配も無い。時間はまだまだある。それならばひとりで大文字山に登ってみようと思った。1〜2時間で登って降りて、風呂でも入ってちょうど待ち合わせくらいだろうと思いつつ、銀閣寺まで移動。なんとツイッターで道案内まで受けながら大文字山を目指していくと「法然院。こちら側から火床へ。」というiwasabiさんのツイット。おやおや?大阪からの移動中に「晴れ間が見える」などと書き込みをしてはいたものの、ひょっとして、いやでも登るとも書いてないし...?
  • 大文字山の登り始めは川の横を歩くのだが、これがひんやりして気持ちいい。行き交う人と挨拶をしながら歩く。なんというか山の匂いが深い。ちょっと入っただけなのに、土の匂いがぷーんと強く感じる。気合の入らない身体を運びながら、電波状況の良い場所でツイッターを見れば、どうやらiwasabiさんは火床の上の方にいるらしいではないか!おおお〜!そしてほどなく視界が開ける。あぁここが火床か。うわぁ見晴らしが良い。気持ちイイ!天気いいし、風が気持ち良い。さぁそして、少し上がってみる。あっこの人は..あぁ違う...おや、あの人か...あぁ違う...。すると少しあがった段のところに、もう雰囲気だけでこの人に違いないと思われる人物を発見。手を振ってみると、画面で見たことのある顔が...(笑)こうした大文字山でご対面。まぁいい大人がはしゃぐほどのことでもないのかもしれないが、理屈抜きに嬉しい。わざわざ気配を察して大文字山に来ていただいたのだ。恐縮しまくり。いやしかし天気良いし気持ちいい。そしてペラペラと話をさせてもらい、花の写真を撮ったりあれこれしながら下山。飲みに行く店は夕方からだから、なにか冷たいものでもとなったが、ここからがまた面白かった。

    銀閣寺の方から大文字山へ。

    川沿いにしばし歩く。涼しい。ここから山道。

    気持ち良い道。

    おお!ここが火床か!

    iwasabiさん。なんかカッコイイじゃいないすか!

    お花。持ち帰ってしまうような人がいるらしい。

    京都を一望。気持ちいい。クリックで拡大します。

  • 大文字山を降り、哲学の道を歩く。よく知られた場所ではあるが、地元の人と話をしながら歩くとまた風情が違う。今出川通を西に歩きながら、左斜め方向を指差しながら「あの山の上にお店があるんですよ」とiwasabiさん。吉田山というらしく、その山を歩いて行くと、なにやら先程対面を果たした大文字山がくっきりと見える。そしてなにやら家屋が見えてきたと思ったら、それが茂庵というカフェだった。2階にあがると窓の外に向けてテーブルなど配置され、とても良い雰囲気である。まるでデートコース。むさいオッサン(俺だけ)が来て良いのだろうか。このお店はとても有名な様子で、京都と言えば鷹峯で野菜買うなんていうオッサンは知る由も無い。いやしかし居心地最高。座った席からはまたもや大文字山が見える。西側のカウンターも、山の緑の向こう側に多少街並みが伺える感じで、こら爽快だわ。こんなとこで毎日練習したり仕事できたら最高やなぁ。

    ここから吉田山へ登る。

    数分でほどなく休憩場。大文字山がよく見える。

    望遠とか試してみる。

    茂庵。おしゃれなお店です。

  • 吉田山を降りる頃には、なんだか自分が段々変なことを口走っていたような気がする。東京に対する不満であるとか、そんな話。それにしても道行く京都の女性はスラリとしている。醤油と味噌、唐辛子やトマトをザックに入れて歩いているこのオッサンの腹とはエライ違いである。街も小奇麗である。まぁ国際的な観光都市である京都と足立区を比べるのは無理があるか。しかしなにやらブツブツ言っていたのを憶えている。もっと楽しい話題はないのか!と思いつつもなぜかその方向へ。今出川通りをさらに西へ。百万遍の交差点に到着。以前よく京都に来ていたころに比べ、交差点の様子もだいぶ変わっていた。そしてとあるお店へ。なんとエビスもある!うれぴい。iwasabiさんはマスターにおまかせで頼んでくれ、まずは乾杯。ふい〜うまい。暑かったのもあるし、実にうまい。この店からも大文字山がばっちり見える。そしてここから、アレコレツベコベといろんな話をした。話しながら「初対面の人になんでこんなにしゃべってんだろう俺」と思いながらも、話は進む。いやぁ楽しかった。iwasabiさんしょうもない話しにつきあわせてすんません!でもなんというか自然なのだ。怒らない寺のお坊さんという人がいるとするならば、それはiwasabiさんである。滅法甘えてしまったわけだが、考えて見れば年下の方ではある。ま、そこはそれ、今度東京に来られることがあれば、滅法甘えていただくこととして(笑)

    百万遍のとあるお店。ここからも大文字山が!今日はずっと見守っていただいているような...。

    いろいろ美味かったが、綺麗に取れている一枚。水茄子うめー。

  • 結局6時間以上お相手してもらったのだろうか。宴はお開きとし店を出て、iwasabiさんとお別れの挨拶。私は近くの銭湯に入り、出町柳駅まで歩き鴨川のほとりでボーっとしてから河原町へ。黒川は定休日。先斗町を少し歩いたりしたが、結局店にも入らず烏丸まで歩いて京都駅へ向かった。昔は京都に来ると、ああいつまでもここにいたい帰りたくないと思ったものだったが、今回はなんだか活力をもらったようである。京都にはまたいつ来られるかな...。しかしiwasabiさんとはまた何度もお会いしそうな予感がしている。iwasabiさんありがとうございました!

    待望の銭湯に入ってスッキリ!

    河原町へ移動。黒川は定休日。オヤジさんおカァさん元気かなぁ。

    鴨川。次に来れるのはいつかな...。