makito's voice
著書紹介など


「ドラム・グルーヴの技/山村牧人著/ヤマハ・ミュージック・メディア刊」
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<出版背景>
 2009年1月より発売されているヤマハ・ミュージック・メディア刊「ドラム・グルーヴの技」をお手伝いさせていただきました。この本は、同社から出版されている「ギター・バッキングの技、ギター・ソロの技/安室裕之著」のシリーズとして企画されました。2007年10月に打診をいただいて、2008年に入って正式に打ち合わせがスタートしました。

<制作にあたって>
 シリーズものということでコンテンツのガイドラインなどはありましたが、ドラムという楽器、演奏内容の特殊さを考えて、おもちゃ箱とか、なにが入ってるかわからない宝箱のようなものが良いという方向性に。
 夏に西新井のケンミュージックスタジオを押さえさせてもらって録音しましたが、今回ひとつ決めていたのが「なんだかわからない部分」とか「説明できないけど載せたいと感じたもの」が出てきた場合には、掲載を考慮しようというものでした。
 私はドラム・マガジンを中心に、雑誌の連載や特集など10年近くやらせていただいているため、なんだかんだ発想が固まっているのだろうと感じています。また、そこで10年やっている人ならではのスマートな仕切りを発揮できるほどクレバーでも無い。理論めいたキーワードをアピールすることはなるべく避け、説明のための説明となるようなボキャブラリを使わないようにと感じていました。まぁ結果はいろいろでしたが、録音に関してはもはや旧友とも言えるベースの鹿島達彦氏とギターの矢堀孝一氏が快く引き受けてくれ、素晴らしい演奏を提供してくれました。
 最終的に原稿を終えたのが11月末〜12月頭。制作にあたった木杳舎の土屋さん、ヤマハミュージックメディアの加藤さんをやきもきさせ続け、ついに完成となりました。

<グルーヴの技とは>
 結果として、この本は初級〜中級の方に是非チャレンジしてもらいたい内容になったと思っています。グルーヴの技、というタイトルはシリーズであることから付いたものですが、私ごときがグルーヴを語る力量は無いと思いつつも言えることがあるとすれば、グルーヴに技があるとすれば、それは音楽やリズムの解釈に大きく関わると思っています。どんな演奏があって、どんなものをどう演奏しようと感じているのか。時としてそれを実現するための能力は大変なトレーニングや経験を必要とするとおもいますが、その解釈やイメージなしには、どんなテクニックも意味をなさないと感じます。あれ?いつのまにか説教臭い文章になってます?ではこの辺で。微力ながら、多くのドラマーがいつでも気兼ねなくスティックを持ってドラムを叩く機会が増えることを願って。