2010.03.29〜30奥多摩 お祭〜三条の湯〜三条ダルミ:山登り1周年&雪山ビバーグ

ヤマのセンセイ、私を山に誘ってくれてありがとう。昨年の3月30日に丹沢に行ってから、もう1年経ちました。靴だけは用意した方が良いですよと言われ、あとはユニクロやらGAPのスポーツウェアで適当に済ませ始発電車に乗って2時間。多少場違いな目線を感じつつも山登り好きそうな人達満載のバスに揺られヤビツ峠で下りたときのあのワクワク、そして初めて見る三ノ塔からの景色に、自分の中で凝り固まっていたものがほぐれていったあの感触は一生忘れることはないでしょう。


以下、いつものように写真ダラダラで重い!ですがご容赦ください。今回はマニュアル50mmをつけっぱなし。いくつかはクリックすると1920pxまで拡大もしますが、どうかご容赦を。


つうことで奥多摩に行ってきました。お祭というバス停から林道を歩いて三条の湯というメジャーなルート。このところあまり身体を動かしていなかったのと、雪で道がわかりにくいと面倒なので林道歩き中心でいいやと。天気予報では奥多摩方面は昼前から晴れ間も出てくるみたいな感じで、駅についたときは青空も少し見えたのですが、山に入るとポツリポツリと雪。歩くに連れ結構降ってくる。おい調子にのんな!とか言いながら歩きましたが、ときおり強くなりまたやんでの繰り返し。雪というか雹というか、サラサラなので濡れることも無く林道歩きなのでラクチン。林道沿いの渓谷を楽しみながら歩いていたら、コースタイムよりもだいぶ早く三条の湯に到着。ここで泊まってもいいなと思ったものの、時間も早い。さてどうするか。余裕あれば雲取山まで登り避難小屋か山荘に泊まって、明日は狼平〜サオラ峠...なんて考えていたので、靴を履き替えて出発。家の近くの店で発見した鳶職用のブーツ2800円。こんなもので山に行くとはけしからん!と言われそうだが、昨年白馬岳に登ったときに、工事のおっちゃんがゴム長みたいなのでほいほい歩いていたので、どういうことかなと。ま、駄目なら履き替えればいいしと思って歩き出すと、意外に快適。なんといっても軽くソールが固く足首は柔らかい。中敷きも入れていたのでクッションも問題ない。

今回道迷いや身体の負担を軽くする意味も含め林道中心のコースで。

奥多摩駅では青空も見えましたが、山に入るとポツリポツリと雪。

雪と雹の中間みたいな

もう3月も終りだってのにずいぶんと冬っぽい

山の斜面は

雪の花のようでもあり

なにか色づいているようでもあり

モノクロにしたわけではなく。撮ったまま。

渓谷が美しい。雪が強くなってきたが、サラサラなのでほとんど濡れない。

川沿いを進み歩く

川は美しい。夏ならば足でも入れたい。

でっかいかぼちゃみたいな岩と流木。

雪がホコリみたいではある。

おっさん。今回はマニュアル50mmのみ。

時々晴れ間もあるが地味に良く降る

林道終わって、三条の湯まで少し。

基本犬系なので雪は好きなのかも

三条の湯到着。手ぬぐいを落としたことに気がつく。


そのまま歩くこと2時間ほど、なんだか雪も深くなってきた。やみそうでやまない雪。うーん。太ももやら股関節がかなりクタビレてきた。この左カーブが開けたらきっと、きっと、きっと...と思いながらようやく三条ダルミ到着。ちょっと休憩し、まだ日が暮れるまでは時間もあるし、あと3〜40分行けば雲取避難小屋もある。ゆっくり行けば良いだろうと思って歩いてみたが、ここまで山の東南の斜面を歩いてきたがここからは尾根、とにかく風が強いのと、進んでみると足が深々と雪に埋まっていく。あちゃー。こりゃ厳しい。ならば雲取山荘への巻き道...と思ってコースを変えるが、ちっとも道がわからない。ふん。ならばしかたない。少し引き返し、斜面側にビバーグ決定。本来幕営が許可されているかどうかは◯◯◯だが...。あれこれ自立を試していたツェルトの出番。しかし手袋を外すと実に寒い。ゴーゴーと風の音はしているが、この場所はほとんど風も無い。念のため細引きも使って設営完了。幕のなかは暖かい。少し暖かくなるとブルッとくる。黒砂糖を口にほおる。甘いものをとると落ち着くというのは本当なんだなと実感。湯を沸かそうと思ったが、ザックのポケットに入れていたボルビックのペットボトルに入った水道水が凍っている。歩いているうちに凍ったらしい。ということは、と思っておにぎりを取り出すとカチカチw。ま、あれこれやって豚汁を食べながらカチカチのおにぎり。あとは早々にシュラフにもぐりこんで暖まることにする。残ったおにぎりは股間に。こうするとよく温まって、夜中にふたつほど食べた。シュラフは−17度対応だが、マットをケチッているので多少寒い。そういえば前回テント泊したときもそうだったなと思い、キャプリーンの上下だけ、肌着のような状態になってインナーダウンは敷きふとん替わりに。こうするのが一番暖かい。外は風の音が強く、満月でとても明るい。明け方にはツェルト内もほとんど霜が降りたようになっていたが、通気をよくしていたせいか結露は気にならなかった。

鳶職用のブーツ。なかなか良く歩ける。

時間も早いので上を目指してはみたが。

なんかやみそうでやまない雪。まだかな。

目的の中継点に近づくとトレースもほとんど無い。道はわかりやすいから不安は無い。鳶ブーツ良好だがさすがにしみてきた。

三条ダルミ到着。尾根に出た瞬間もろ強風。

進めない。風の当たらない場所にビバーグ。

日が沈む頃には晴れてきて満月で明るい。

明け方。あちこち凍ってる。


目が覚めると、ぼんやり明るくなっている。朝。しかしまだ寒い。また寝る。そして次に目が覚めるともう眩しいくらいになっている。しかも暖かい。モゾモゾと起きだし外に出ると、青空と樹氷、そして富士山。ツェルトを全開にする。どんどん暑くなってくる。なんだこの違い。一晩あけたらグレースケールの世界から色の付いた世界になっておる。で、この状態でのヌクヌクが楽しくて景色を眺めながらウトウトしてしまい、結局大幅に寝坊してしまう。地図を見てあれこれ考えるが、狼平〜サオラ峠というのは今回はパス。結局、昨日自分がつけたトレースを逆行してそのまま帰ることに。三条の湯のあたりで落とした100均の手ぬぐい(ちょっとお気に入り)も見つかるかもしれない、と思うことにして。下のほうは雪はすっかり無くなっていた。いきなり温度があがったせいか、地面が緩んで行く音があちこちでしていたし、これが高山だったら雪崩とかもあるのだろう。そうしてコースタイムよりは短かったものの、思ったより時間もかかり疲労も増しながら下山。日帰り入浴みたいなのに入って風邪予防して、ビールのんで帰宅。今日も無事下山出来て感謝!

日が昇る。まだ寒い。シュラフから出たく無い。

もう一度目が覚めるとなにやら暖かい。

おお〜良い天気!

ものすご明るい。

シュラフってすごいなぁ。

雪のビーチみたいな感じ。

今日の富士山

もういっちょ富士山

寝坊したのでピストンで帰る。

昨日とはうって変わって良い天気。

落とした手ぬぐいを探しながら歩くが見つからなかった。昨日の雪はどこへ行った?

(2010.03.31日記より転載)

( 2010/03/30 )